◎ 欲求(感受性)を満たし自信と自尊心を養う
point:自己認知/自己充足/感覚の発達
個人によって異なりますが、高校生から大学生、大学院、または仕事を始めた頃の年齢に相当します。
この時期は、自分が好きな事に出会うことがもっとも必要です。言い方を変えれば、自分の欲求を満たすことは何なのか?を知る時期です。欲求を満たすことを知るのがなぜ必要なことなのか…すべての生き物は、生きることに力を注いでいます。そして、その生きる力は、様々な分野に分散され注がれていきますが、自分の欲求を満たすことは何か?を知ることができれば、生きる力をバランスのよい使い方ができるようになり意欲が生まれます。
そして、意欲は満足感を求め、目標や夢を描きやすくします。
この時期、学校では、基礎学習を経て、日常にはあまり必要としない少し専門的な学習と大学受験に必要な学習をしています。
楽しみを見つけ、部活動などでを意欲を発揮する場があればよいのですが、家庭環境や経済的理由などから、なかなか自分の欲求を満たす環境が得られない人も少なくない実情もあります。
その中で、非常に重要なことは、満たさなければならない欲求はどんな欲求なのかを知ることです。
占星術で考える欲求は、大きく分けて2種類あります。
一つは本能的欲求であり、もう一つは理性的欲求です。
本能的欲求は、肉体の感覚で満たそうとする欲求です。
理性的欲求は、知性で満たそうとする欲求です。
いずれも精神は影響しますが、ここで与える影響が、まさに月の段階で育ち、水星の段階で認知した精神となってくるわけです。
それは、より繋がりが広く深くなっていく社会へのどの扉を開いていくか、開いた扉の先には何が見えているのか…など、自分が生きていく道を精査しながら生きていくことになるでしょう。
ですから、この期間は、たくさんのことを経験し、無理かもしれないことにも挑戦し、これ以上できないことにもトライしてみる期間なのです。
しかし、金星のエネルギーは、自分の欲求に従わせるエネルギーでもあり、ダメなことと分かっていても受け入れてしまうこともあります。また、欲求は理性だけではコントロールできないものでもあります。冒険したくなる年齢期ですから、危険と隣り合わせの期間であるというのも社会の実情から理解できるかと思います。
親の立場からすると、軌道修正したくなるような時期であるかもしれませんが、ここは、子どもの自立が始まる(始まっている)時期でもあります。よからぬ道に進み始めることもあると思いますが、この時期は、子どもを正すのではなく、理解者であり続ける忍耐が必要な時期です。親として対応してきたことの成果が表れていると考えるところから親子で向き合う方が、たぶん懸命です。
主張している子ども…自然なのです。(占星術的には)
主張しているのは、思うように上手くいっていないからです。気を引くためでもあります。
ただ聞いてあげれば上手くいくということでもなく、どうにもならないこともあるでしょう。
その時、親は大きな決断をする必要があるかもしれません。
一次的に欲求を抑えることはできるが、欲求が続く限り抑えることはできないものです。しかし、好き勝手にできることばかりではないことを知る期間でもあります。
やはり必要なものは、知的水準を高めながら欲求と向き合うことができる成長がキーワードと言えるでしょう。
親子の関係で考えれば、どうしても理解し合えない場合には、親の役割、子の役割への決別を視野に入れることも必要です。それは、簡単なことではありませんが、葛藤と深い悲しみに襲われ、立ち直ることができない傷を負う前に、親子の距離感を見直すことも考えておくとよいでしょう。
子どもは必ず巣立つ、巣立たなければならないわけです。
そのサインをわかりやすく出す子もいれば、とてもわかりにくい子もいます。子ども自身が、そのことに気づいていない場合もありますが、この金星のエネルギーを受ける時期は、欲求がキーワードです。
・欲求を満たせているか?
・欲求を満たせるものを持っているか?
・自身の健全のために欲求は機能しているか?
自分を知り、認め、活かしていくためにも、自分が求めることを無視せず生きる期間とするとよいでしょう。