目 次
月と金星のアスペクト(角度・関係)
☽月を主体にした解釈例
月は、本当の自分、私生活での自分、感情の状態(安定、不安定)、感受性などを表します。
*月×金星のソフトアスペクト*
優しく思いやりがあり、気配りができます。周囲の人を心配し、お世話するのも苦ではありません。そのため、好意的に受け入れてもらえることが多いでしょう。美しいものや芸術的なことを好みます。
誠実で、明るい印象になります。面倒見がよい面もあります。いつも感情が安定していて周囲に安心感を与えます。美意識も備わっていて、オシャレなものをさりげなく取り入れるのが好きでしょう。
*月×金星のハードアスペクト*
欲求が強くなり、気持ちが抑えにくくなります。常に満足感が得られず満足を追い求めてしまいます。また、身近な人からの愛情を素直に受け取ることができず、誤解やトラブルになることもあるでしょう。
感情と欲求がチグハグになりがちです。自ら望んでいない関係で悩んだり、どうすることもできない関係で苦難することになったりする傾向があります。また、母親との関係において苦悩することもあるでしょう。
自分の感情や欲求を満たしたい気持ちが強くなり、愛情表現を積極的に行う傾向があります。人を惹きつけることに長けていて、自分が尽くすよりも相手に求めることの方が多くなるでしょう。
愛されやすい人柄でしょう。恋愛のチャンスにも恵まれます。人に見られていなくても、だらしない自分ではいたくないという気持ちがあります。母親の影響や繋がりが強くなる傾向があります。
♀金星を主体にした解釈例
金星は、豊かさや喜び、愛、満足感などを受容するためのエネルギーを持つ天体です。
一般的な占いにおいて、金星は、愛情運、恋愛運、金運、健康運、芸術傾向を観る時に使われます。
私たちが「満足」=「欲求を満たす」ためには、「心地よい」状況を作り出さなければなりません。
自らが能動的に働くことで得ようとする場合もありますが、金星エネルギーのように、受動的(受け身)に働くことで得ようとする場合もあります。(補足:能動的働きは火星エネルギー)
ここでは、金星の本質的な性質を記述しますので、少し違和感を感じたり、幻滅する方もいらっしゃるかもしれませんが、占星術を理解したい方に役立てていただけるように書きたいので、ご了承ください。
金星の受動的エネルギーというのは、周囲の意思や行動を尊重、優先、誘導しながら、周囲の人のエネルギーを引き出し寄り添いながら、結果的に自らを満足させるために働きます。
このような表現をすると、一般的に言われる金星の「美」や「愛」のイメージが興ざめしてしまうかもしれません。
美や愛は、他者が自分の価値を認めてくれてこそ確信できるものと位置づけ、その手段、その方法として、押し付けがましさや図々しさが目立たないようにエネルギーを使おうとします。
象徴的なのが、「惹きつける」という方法です。
自分に関心を寄せてもらう、自分を見てもらう、自分の話を聞いてもらう、自分を認めてもらう…など。
そのために、美しさや豊かさや価値ある自分が必要になるので、それを手に入れようと働くのです。
金星の天体発達期は、15~21歳です。
この期間に金星の受動的エネルギーを使って、私たちは「自分が何が好きで、何をしたいか」という自分を満たす物事を知りたい、自分のものにしたいという欲求が強くなります。と同時に、自分の欲求のバランスコントロールを学びます。
*金星×月のソフトアスペクト*
美的センスがよく、上品な振る舞いを心がけます。周囲への配慮の仕方もさりげなくできます。会話も知的で、芸術的なことへの関心もあり、意識の高さが感じられます。また、協調性と穏やかな印象で安心感を持たれます。
安心できる環境を求め、家族や家庭を大切にしたいという価値観を持っています。そのため、対人関係や環境に恵まれ、幸運を手に入れやすい傾向があります。魅力的で、楽しい人という評価も得られるでしょう。
*金星×月のハードアスペクト*
自分に関心を持ってもらいたいという気持ちが強く、関心を引く行為や発言が多くなりがちです。欲求が満たされないと、感情を抑えられなくなる傾向があり、身勝手で自分本位と映ることもあります。
自信が持てず、自分の価値を求めて彷徨い苦しむこともあるでしょう。しかし、心の葛藤を乗り越えることで、自分が何を求め、自分にとって何が幸せなのかを認識していくことで自信を取り戻していくことができます。
心が落ち着かない状況を自ら作り出してしまいます。守りの感情で他者に合わせたくはないのですが、結果的に人に感化されたり、流されたり、人任せにしてしまうという傾向が生じやすいです。
自分を満足させるために、自分をより魅力的に見せようとします。マイペースで防衛的になり、安心を担保するところもあります。しかし、協調的に振舞うこともできるので、寄り添い温厚なイメージを持たれることもあるでしょう。
アスペクトは、実際には、質問の内容や今どんな時期にあるか?などを踏まえて読むことがほとんどです。その場合は、もう少し具体的表現になります。
また、実際には、木星、土星、天王星、海王星、冥王星は、おのおのの天体を主体としてアスペクトを読むことはあまりありませんが、鑑定での言い回しとして、これらの主体にした言い方の方が受け止めてもらいやすいこともあるので、太陽と月(一部)については解釈例を書いています。
ここでご紹介した解釈は、基本知識に基づいた私流のアスペクトの読み方になります。
イマジネーションの大切さや言葉にすることの難しさを、改めて実感します。