目 次
月と水星のアスペクト(角度・関係)
☽月を主体とした解釈例
月は、本当の自分、私生活での自分、感情の状態(安定、不安定)、感受性などを表します。
*月×水星のソフトアスペクト*
感情表現が豊かで、相手の気持ちを汲み取った対応ができます。記憶力もよく、引き出しをたくさん持って会話ができるでしょう。また、自分の感情を素直に出すことができるので、親しみを持ってもらいやすいです。
感情と考え方が相乗的で信じて疑わないところもあり、また、楽観的でポジティブです。話を膨らませることも上手く、人を惹きつけるようなコミュニケーションができる人もいるでしょう。知的で友好的な印象です。
*月×水星のハードアスペクト*
感情が不安定になりやすく、特に親しい関係の中では感情が抑えられなくなることもあります。安心感を求めているのに、自分の気持ちに反した発言をしてしまったり、情報に飛び付いてしまって、自分で自分を困らせてしまう傾向があります。
イライラすることが多くなりがちです。皮肉を言ったり、批判的感情が出やすいことによって、自己嫌悪に陥る傾向があります。感情のコントロールが上手くなっていくように鍛えられます。
些細なことでも気になってしまいます。心に留めておくことが苦手で、つい口を滑らせ、図星をついてしまうことや余計なことを言って嫌がられるといったことも考えられます。鋭い観察眼を持っているとも言えます。
感情と知性が常に一体化しているので、素直に発言したり、感情のこもった話し方になります。幼稚な印象を与えることもあれば、信頼されやすい印象になることもあるでしょう。自分自身が実感できないことについては理解するのが難しいといった傾向もあります。
☿水星を主体にした解釈例
水星は、まず、能力や思考、知性、仕事力など、脳の働き部分が管轄と考えることができます。
脳の働きによって、考える、知る、伝える、実行する、記憶する、思い出すなどが行われています。
単純に、頭が良い悪いではなく、一人ひとりに備わっている能力や、その活用の仕方を示しています。
ですから、占いの場合、仕事運をみる時には水星を考察します。(個人鑑定の場合は、太陽が示す人生の目的や他の天体との関係性なども絡めた解釈をします。)
水星の発達期は、8~14歳です。これは、小学校、中学校の時期に相当します。
つまり、私たちは、この時期に多くのことを吸収し、試し、様々な場面で使えるように脳を育成していくということです。
義務教育は、基礎教育でもありますので、まさにこの時期に脳が学習したことが能力や思考の基礎となるのです。大事な時期ですね。
ですから、多くのことに触れた方がよいと言えます。
多くのことに触れることによって、自分が得意なこと、不得意なことを知り、何をしたいか、したくないかという意思も明らかになっていきます。
そして、意思が明らかになれば、能動性(自主性)が高まっていきます。
水星は、脳の働き部分を管轄していると最初に書きましたが、自信を裏付ける部分を管轄する天体とも言えると考えます。
*水星×月のソフトアスペクト*
親しみのある会話と繊細な表現力によって、好印象を持たれます。好奇心旺盛で、積極的に情報収集するので、人を惹きつける話題を提供することができます。また、誰でもわかるように伝えようとします。
純粋で子どものような振る舞いが自然にできます。ポジティブで、複雑に考えない傾向があります。切り替えも早く、新しいことを取り入れることにも抵抗はありません。知的好奇心が原動力となっています。
*水星×月のハードアスペクト*
神経質で不安定な考え方になりやすい傾向があります。表面的なところだけを見て判断したり選択しやすいので、誤解やミスをしやすくなります。無駄な情報や知識に振り回され、自分を自分で傷つけたり、自分に対して腹を立てることもあるでしょう。
察知する能力に長けているので、余計なことを言ってしまったり、言い過ぎたりすることもあるでしょう。失敗を繰り返すことで、言葉選びや表現力が鍛えられ、いずれ秀でた才能になる場合もあります。
周囲のことが気になって、落ち着きがなくなります。自分に対してどう思っているのかを探ろうとする傾向があります。考えにまとまりがなく、どっちつかずの態度を取ったり、本心を隠したりすることもあるでしょう。
常に変化を求めます。非常に鋭い思考と感性を持っているので、運を味方につけ波に乗るというような可能性もあります。商才や実務力にも恵まれます。自分を信じて進むことができれば、学業でも仕事でも能力を活かせるでしょう。独断的にならないようにすることは大事です。
アスペクトは、実際には、質問の内容や今どんな時期にあるか?などを踏まえて読むことがほとんどです。その場合は、もう少し具体的表現になります。
また、実際には、木星、土星、天王星、海王星、冥王星は、おのおのの天体を主体としてアスペクトを読むことはあまりありませんが、鑑定での言い回しとして、これらを主体にした言い方の方が受け止めてもらいやすいこともあるので、太陽と月(一部)については解釈例を書いています。
ここでご紹介した解釈は、基本知識に基づいた私流のアスペクトの読み方になります。
イマジネーションの大切さや言葉にすることの難しさを、改めて実感します。