「修道士タック」(支配星:牡牛座)
修道士タックは、 シャーウッドの森に住む伝説の英雄『ロビン・フッド』の仲間。 ロビンの仲間たちは、飛び抜けた能力を持つ強者(つわもの)ぞろい…しかし、腕力や弓が強い者ばかりとは限らない。 ロビンが認めた修道士タックの強さ、 |
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ロビンは、いつでも強者がいると聞けば、ひるむことなく、自分の方から勝負を仕掛けていきます。 どんなところにだって向かいます。 ロビンの仲間50人が、すべて強者ぞろいなのは、ロビンが自分の腕でしっかりと強さを確かめているからなのです。 修道士タックとの出会いも同じでした。 |
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ある日、ロビンは、仲間たちが弓を競い合っているのを面白がって見ていました。 すると、仲間のひとりが 「知ってるか、タック坊主というヤツを。 あいつは強いらしい。 あいつには勝てないかもしれないな。」 と言いました。 ロビンはタック坊主と勝負がしたいと思い、すぐに装備を整え、弓と矢の束を持って出かけていきました。 |
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緑豊かな草地を進んで行くと、小川の流れる音が聴こえて来ました。
加えて何やら、川の向こう岸から、陽気な歌声と話し声が聞こえます。 (可愛くならないように、アレンジ可) むしゃむしゃと食べながら、変な歌というか、食べ物の話ばかりが聴こえてきます。 (ロビンの思っていること) けれども、頭のてっぺんが薄く、生えてるところは縮れ毛のせいか、まったく若々しくは見えません。 | |
ロビン | 「おーい、そこにいるのは坊主だな。この川をおぶってそっちに渡してくれないか。」 |
ロビンはそう言うと、強弓に矢を押し当てて、一瞬目を鋭く光らせました。 | |
タック | 「よろしい。では、まず、その弓を下へ下ろそうではないか。 それでは、向こう岸へ渡して差し上げよう。 困るものを助けるのが、私の仕事ですからな。」 |
ロビン | 「おう、それはありがたい。感謝するぞ。」 |
タックは、裾をたくし上げ、水を踏みつぶすような勢いで、向こう岸から、あっという間にロビンの前にやって来ました。 そして、ロビンを背負うと、表情一つ変えずに川を渡り切ったのでした。 ロビンが、礼を言って立ち去ろうとすると、タックは剣を抜いてロビンにその先を向けました。 | |
タック | 「今度は、私を向こう岸まで運んでくれないか。 私には向こう岸で人々のために祈る大事な仕事が待っているんだよ。」 |
ロビン | 「俺は、濡れるのは好きじゃないが、仕方ないな。 その剣を収めろ。」 |
タックのがっしりとした身体が、ロビンの背中に重くのしかかってきました。 川底の小石がゴツゴツとしていて、おまけに川の流れが速い。 ロビンは倒れないように安定を保つのがやっとでした。 だから、ロビンは内心、自分を背負い勢いよく川を渡ったタックの強靭さに、すでに感心していました。 やっとの思いで岸に着くと、息を切らしながら、すかさずロビンはタックに言いました。 | |
ロビン | 「おい、坊主。聖書には「人を助ける善い行いは続けなさい。」と書いてあるよなぁ。もう一度、俺を向こう側に渡してはくれないか。」 |
タック | 「なんと、お前は、それを言うか。よいぞ。」 |
そう言って、タックはロビンを背負い、川を歩き出しました。 ところが、川の真ん中まで来たとき、いきなり、タックはロビンを抱えていた腕の力を、思いっきり抜きました。 不意を突かれたロビンは、タックにしがみつくひまもなく、大きな音を立て川に落ちてしまいました。 | |
「ロビン」 | 「な、なにをする!」 |
ロビンは、タックめがけて、矢を立て続けに放ちました。 しかし、タックはそれを身軽に交わします。 そして、タックも黙ってはいません。 流れも速く深さもある川の真ん中で、二人の勝負が始まりました。 どちらも強くて、なかなか勝負はつきません。 しかし、お互いしだいに疲れてきました。 ロビンは、悔しさよりも、このタックの崇高な精神に対する感動の方が大きく、 タックを仲間に迎え入れたいという気持ちが大きく膨らんだのでした。 | |
ロビン | 「修道士タック、君のような、神に誠心誠意仕え、心を正してくれる者が、我々には、いつの時も必要だ。 森に、君が祈るための小屋を造ろう。」 |
そう言うと、ロビンは思いっきり角笛を吹き、仲間を呼び寄せました。 | |
ロビン | 「皆、紹介しよう、修道士タックだ。たった今、俺たちの仲間になった。 さあ、祝福の晩餐だ。」 (間) |
ロビン・フットは、本当の強さを知っていました。 それは、神が創造する崇高な精神を地上に下ろすということ。 修道士タックもまた、本当の強さを知っていました。 ロビンやタックのように、あなたの中にも、本当の強さが与えられています。 いつでも、あなたが安心していられるように、本当の強さが、あなたを守るために働こうとしています。 素晴らしいあなたの価値を、ずっと大切にしてください。 |