◎基礎となる感情の反応パターンを創っていく

point:母親との絆/感情感覚の育成/秩序の定着/自己確認

月のエネルギーを感じ取り、個人の基礎的意識を形成していく期間です。誕生してから小学校に入学するまでの期間に相当します。

日本では、「三つ子の魂百までも」という言葉がありますが、幼い時に形成された性格は、年を重ねても失うものではないという意味ですね。

そのような時期ですから、人格形成の根幹を創造する大切な時期と考えるのがよいと思います。

月のエネルギーは、感じ方(感受性・感覚)を育てます。そして、好き嫌い、快不快、喜怒哀楽といった心が受け止めた感情の出し方、伝え方を覚えていきます。

1歳では、自分の感情や感覚は泣いて伝える方法くらいしかありません。2歳になると言葉もほんの少し話せるようになり、身体も様々な動作ができるようになります。

3歳頃になると、活動範囲がさらに広がっていくので、 好奇心も活発さも増して、好みもよりハッキリとしてきます。自己主張も多くなっていきますし、行動力も増します。その分 危険度が高まりますから、好き勝手にさせられないこともあり、抵抗、反抗もするようになります。

しかし、これは、自然の流れ、現象であって、このような心の葛藤から様々な感情を知り、表現の礎を手に入れていくことが、この時期の一つの目標でもあります。

月の段階は、十分に感情や感覚が育つ時期であるということに対して、理解が得られる人や環境に恵まれていれば、思い通りにならない経験を積み重ねながらも秩序やルールを受け入れられる心に育っていきます。

月のエネルギーは、自分の感情や感覚を通して、生命そのものの力を鍛えるのです。この時期に関わる大人の役割は、生命に磨きをかけていけるように、礎となるものが育っていけるようにすることでしょう。そして、感情や感覚をしっかり受け止め、本人が理解できるレベルに応じた躾けをしていくことが大事な時期です。

ここで築くことができた大人への愛情や信頼感は、心の深いところと結びつくためのパイプを作り出し、自己と向き合う強さを育てていきます。

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エリクソンは、月のエネルギーを受け成長すると考えるこの段階を三段階に分けています。

◎誕生から1歳ないし1歳半 基本的信頼 対 基本的不信⇒信頼感の形成

◎1歳ないし1歳半から3歳 自立 対 恥と迷惑⇒しつけ、感情の定義

◎3歳~6歳 積極性 対 罪悪感⇒自己意識

(心理的社会的発達段階については、心理カウンセリングを学んでいた時に知り独習した知識の域を出ないので、細かい説明は今回は控えます。)