目 次
月と土星のアスペクト(角度・関係)
☽月を主体にした解釈例
月は、本当の自分、私生活での自分、感情の状態(安定、不安定)、感受性などを表します。
より身近な関係の中で、表出しやすい性質がわかります。
身近な関係とは、親子、夫婦、親友、長い付き合いの人、自分の方が優位と感じている人など、気を遣わない人との関係のことです。
ただし、たとえ親子であっても、夫婦であっても、本当の自分が出せない、気を遣ってしまうということもありますが、すべての場合、それが問題というわけでもありません。
しかし、苦しいさや辛さを感じている場合は、自分を解放できる環境や時間を持てるように工夫してみることをおススメします。
また、子どもの場合(特に0~7歳)は、太陽星座よりも月星座の性質の方が表れやすいと考えられています。
小学生の場合であっても、月星座の性質はまだまだ強い傾向はあるので、子どもへの理解を深めるためには太陽と月のアスペクトも参考にするとよいでしょう。
*月×土星のソフトアスペクト*
【↑】 月主体の解釈ワード: 心・私生活の節制、堅固
【60度】
右往左往することが少なく、気持ちが安定しています。生活にも乱れが少なく、規則正しい面もあるでしょう。醍醐味や面白味のあることよりも、物事の過程が明確であったり、結果が得られることへの関心が強くなる傾向があります。
【120度】
誠実さが感じられ、信頼されやすい人柄です。人徳を得られ、仕事でも評価を受けることができるでしょう。堅固なので、自分を必要以上に大きく見せることもなく、しっかりと現実に即した人生を好む傾向があります。
*月×土星のハードアスペクト*
【↓】 月主体の解釈ワード: 心・私生活の抑制、傷害
【90度】
他者の感情を重く受け止め、閉鎖的で警戒心が強く出る傾向があります。物事に対しても悲観的になりやすいでしょう。また、他者からは問題ないと思えることでも、なかなか満足することができず、自分に厳しく苦しめることもあります。
【150度】
抑圧される経験を重ねることによって、孤独や閉鎖的な感情を苦しく感じるでしょう。しかし、逃げることなく自分の感情と向き合い、克服していく選択をすることで、物事の本質を学び知ることができます。
【180度】
コミュニケーションに対する苦手意識があり、他者との関係において、理解されないことや思い通りにならないことがあります。また、他者に認められることが少ないと、自信喪失や劣等感を感じることもあるでしょう。
【0度】
細かいことが気になったり、拘りが強い部分があります。そのため、物事に対して慎重すぎる面や頑固さ、厳格さが目立ちます。感情を表現することに抵抗感を持っています。理屈や理論で合理的に進めようとすると、周囲とのトラブルを招きやすくなります。
♄土星を主体にした解釈例
土星は、社会を通して物事を経験させ、私たちに現実を教える天体です。
納得のいく現実を手に入れるためには、夢や理想を語っているだけでは実現しません。
自分が欲しいものを手に入れるためには、手に入れるために必要なもの(こと)を手に入れなければなりません。
土星は、その「必要なもの(こと)」を私たちに差し出し、「不必要なもの(こと)」を捨てさせ、納得のいく現実をできるだけ無駄なく手に入れられるように働いています。
ですから、自己主体ではなく、この社会においての価値を判断、決断の一つとし、時には限界や限度を示し、時には試練を与え、時には孤立させ、私たちを正そうとします。
しかし、私たちには、その意図が理解できない時、反発したい時があり、土星の意図を汲み取らずに考え、行動してしまうこともあります。
その時には、私たちは現実の苦しみや困難に直面し、悔い改めることをさせます。
土星は、攻撃的なエネルギーではありませんが、諦めない、時間をかけてでも覆す力を持っています。
土星の厳しさは、すべて、私たち一人ひとりがよりよい現実を手に入れられるように…なのです。
*土星×月のソフトアスペクト*
【↑】 土星主体の解釈ワード: 節度・良識を持つ、慎重、真面目、計画的、合理的
【60度】
節度や良識のある生き方へと導かれます。少し道を外れるようなことをしたくても、実際にはできない、してはいけないと踏みとどまることが多くなります。安全な人生を生きるために、物事を選択していくでしょう。
【120度】
慎重かつ真面目さが、人生をよりよい方向へと向かわせます。しっかりとした印象で、責任感も強く、周囲からの信頼もあります。何事も計画的で、無駄がないので、仕事を任せられたり、頼りにされることも多いでしょう。
*土星×月のハードアスペクト*
【↓】 土星主体の解釈ワード:
不満、神経過敏、コンプレックス、用心深い、猜疑心、妬み、利己主義
【90度】
感情を抑圧されたり、家庭や生活環境が厳しいこともあるかもしれません。また、自分の思い通りにならない経験が多いと、他者に批判的であったり、閉塞感を生み出し、対人関係の不和で悩まされることになる傾向があります。
【150度】
苦手意識や不信の感情があり、人生に生きづらく感じます。そのため、訓練や鍛錬としか思えないような経験をすることによって、多くのことを学ぶことになる傾向があります。年齢とともに生きづらさは軽減していきます。
【180度】
受け入れてもらえないことや、自分の気持ちを上手く伝えられないこともあり、利己的にみられる傾向があります。実際的なことを重視するので、他者と自分自身を比較し、批判や妬みの感情を抱きやすく、人生を困難にする原因となることもあるでしょう。
【0度】
何事も厳しく見つめる傾向が強くなります。堅実に、計画的に、合理的に生きるために、楽しいことや面白いことからは遠ざけられていくような感覚があるかもしれません。しっかりと生きるために、自信がつくように、評価へのこだわりもあるでしょう。
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アスペクトは、実際には、質問の内容や今どんな時期にあるか?などを踏まえて読むことがほとんどです。その場合は、もう少し具体的表現になります。
また、実際には、木星、土星、天王星、海王星、冥王星は、おのおのの天体を主体としてアスペクトを読むことはあまりありませんが、鑑定での言い回しとして、これらを主体にした言い方の方が受け止めてもらいやすいこともあるので、太陽と月(一部)については解釈例を書いています。
ここでご紹介した解釈は、基本知識に基づいた私流のアスペクトの読み方になります。
イマジネーションの大切さや言葉にすることの難しさを、改めて実感します。