月と冥王星のアスペクト(角度・関係)
月について
月は、本当の自分、私生活での自分、感情の状態(安定、不安定)、感受性などを表します。
より身近な関係の中で、表出しやすい性質がわかります。
身近な関係とは、親子、夫婦、親友、長い付き合いの人、自分の方が優位と感じている人など、気を遣わない人との関係のことです。
ただし、たとえ親子であっても、夫婦であっても、本当の自分が出せない、気を遣ってしまうということもありますが、すべての場合、それが問題というわけでもありません。
しかし、苦しいさや辛さを感じている場合は、自分を解放できる環境や時間を持てるように工夫してみることをおススメします。
また、子どもの場合(特に0~7歳)は、太陽星座よりも月星座の性質の方が表れやすいと考えられています。
小学生の場合であっても、月星座の性質はまだまだ強い傾向はあるので、子どもへの理解を深めるためには太陽と月のアスペクトも参考にするとよいでしょう。
冥王星について
冥王星は、1930年に惑星として発見されましたが、2006年に準惑星に分類が変更されました。
しかし、現代占星術においては、変更後も同様に、基本天体の一つとして扱っています。
実際に、冥王星は、強制的で爆発的な影響を及ぼしていると予測がつき、解釈することができます。
冥王星は、太陽系の一番外側に軌道があり、動きがとても遅く、地球を一周するのには249年かかります。発見された時は、蟹座を運行中でした。現在は、山羊座26度なので、12星座のうちの7つ移動したということになります。
冥王星は、死と再生の星と言われます。
私たちが道を誤っていた場合、強制力を持って物事を終了へと向かわせます。人生の軌道修正をする機会を与えるとも言えます。私たちには、35歳くらいから45歳くらいまでの間で、人生の大転換期があるのですが、この時、生まれた時の冥王星に対して運行中の冥王星が90度を形成し、大きな変化の時を作り出すという現象があります。(だいたい1年から2年くらい90度の期間が続きます。90度を形成する年齢や期間については生年月日によって異なります。)
ですから、冥王星がかかわる時には、運命的な出来事や事件がおきることが多いです。
結婚や離婚、転職、家の購入など、人生のイベントのようなことも発生しますし、詐欺に合ったり、自己に合ったり、大病をしたりということもあります。
何が起きるか?
それは、人それぞれではありますが、先にも述べたように、人生の軌道修正が必要な時や自分では断ち切ることができない時などに冥王星は関わって来ます。
冥王星は、計画的に物事を進めていますが、進めていることを察知できるかどうかは個人差があります。しかし、大概の場合、突然、衝撃的に物事が起こり、今までのことが終わった、または失ったと感じます。
しかし、冥王星が引き起こした終わりは、始まりを迎えるためのものです。
どんなに驚き、高揚し、または苦しく、辛くあっても、新しい人生への学びであり、チャンスがそこにはあるという受け止め方ができれば、それは大好転機となります。
冥王星は、恐れられている天体であることも事実ですが、私たちのために発動する(=アスペクトを形成する)と私は理解しています。
*月×冥王星のソフトアスペクト*
【↑】 解釈ワード:
特殊な感情 、情が深い、独特な魅力、変化にとんだ私生活、責任感が強い、自分流儀
【60度】
物事を深く受け止め、慈悲深さが感じられます。特に身内に対しては深く関わろうとします。下支えされた力が感じられて、安定感のある人格を形成し、周囲から一目置かれることもあるでしょう。
【120度】
他者との関りは深く、傷つくこともありますが、先祖や血族に守られていると感じられる傾向が強いので、立ち直りも早いでしょう。自分が意識する以上の力を発揮できる能力も備えています。
*月×冥王星のハードアスペクト*
【↓】 解釈ワード:
理解されない感情、物腰や態度、考え方にクセがある、気持ちのすれ違い、愛情表現が下手、信頼を損ねる
【90度】
思いが強すぎて、周囲や相手のことが見えなくなってしまう傾向があります。自分の身を投げ出しても何とかしようとする強引さが強くなると、大きなトラブルを自ら引き寄せてしまうことにもなるので、没頭しすぎないようにしましょう。
【150度】
身内や母親に関連する問題を抱える人生になる傾向があります。長い時間をかけて、これらの問題と真剣に向き合い、自分自身を成長させていくことができるでしょう。
【180度】
自我が強く、好き嫌いも激しい傾向があります。自分ではコントロールしにくく、感情に任せることになりがちです。極端な発言や束縛的な行動として出てくることもあることを知って、他者との距離感を計ることを意識するとよいでしょう。
【0度】
家族(特に母親)や生まれた土地への執着が強く、人生への影響も大きくなりがちです。また、刺激的なことへの興味や関心もあり、霊的感覚を意識できる人もいるでしょう。自分の世界に籠ることもあるので、オープンマインドを心がけるようにしましょう。
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アスペクトは、実際には、質問の内容や今どんな時期にあるか?などを踏まえて読むことがほとんどです。その場合は、もう少し具体的表現になります。
ここでご紹介した解釈は、基本知識に基づいた私流のアスペクトの読み方になります。
イマジネーションの大切さや、正確さを欠かずに受け止めやすい言葉にすることの難しさを、改めて実感しながら書いています。